簿記 決算・財務諸表

決算予備手続き

1.試算表の作成

2.決算整理事項の調査

3.精算表の作成

4.期中の帳簿記録の修正(決算整理仕訳)

決算本手続き

1.費用、収益勘定を損益勘定へ振替

収益を逆仕訳して消して損益勘定に集める。
その差が当期純利益となる。

2.当期純利益を繰越利益剰余金勘定へ振替

利益がある場合、その金額を損益勘定で借方に逆仕訳して消して、
繰越利益剰余金へ振替える。

3.繰越試算表の作成と繰越記入

4.各帳簿の締切り

決算集合勘定は損益勘定、繰越利益剰余金勘定、残高勘定のこと。

英米式、大陸式があり、収益・費用の締め切りはどちらも同じ。
資産・負債・純資産の締め切りに違いがある。

決算報告

1.勘定科目の表示科目への組換

2.財務諸表の作成

 英米式、大陸式の締め切り

英米式は、借方、貸方で少ない方に、次期繰越と仕訳して、
締切線、二重線で締め切る。次期の頭に前期繰越を記入。

大陸式は、借方(資産)、貸方(負債、純資産)を両方とも残高勘定に振替え差額を利用する。
また、期首に逆仕訳をして残高から各勘定に振替える。

財務諸表の作成(損益計算書)

勘定式と、報告式がある。
ここでは報告式。

右の数字が重要で、その左側は内訳。

売上高-売上原価=1.売上総利益(粗利)
粗利-販管費(本業での費用)=2.営業利益。
(ここまで本業)
営業利益+営業外収益-営業外費用=3.経常利益。
(ここまでは本業外も含み、毎期だいたい上げることができる収益力を表す)
経常利益+特別利益-特別損失=4.税引前当期純利益
最終=5.当期純利益(利益処分の対象はここ)

財務諸表の作成(貸借対照表)

資産=流動、固定、繰延
(評価勘定=貸倒引当金、減価償却累計額はルールあり)
負債=流動、固定
純資産=資本金、資本剰余金、利益剰余金

組換勘定

仕訳の勘定と貸借対照表の勘定が違い。

現金・当座預金=現金預金
繰越商品=商品
売買目的有価証券=有価証券
満期保有目的債券=有価証券・投資有価証券

(経過勘定)
前払XXX=前払費用・長期前払費用(一年基準)
前受XXX=前受収益
未払XXX=未払費用
未収XXX=未収収益

貸付金=短期貸付金・長期貸付金(一年基準)
借入金=短期借入金・長期借入金(一年基準)

評価勘定の貸借対照表での表示

貸倒引当金は、債券ごとに表示
減価償却累計額は、種類ごとに表示
が原則。

通常貸方残高なので貸方側に表示だが、
マイナス勘定なので、借方側でマイナスして表示する。

株主資本等変動計算書

資本金、資本剰余金、利益剰余金の項目があり、
その合計が株主資本合計となる。

銀行勘定調整表

当座預金口座の残高が企業と銀行(残高証明書)で一致しない場合がある。
不一致の原因を明らかにする。

不一致の原因

企業側(修正仕訳が必要)
1.連絡未通知、銀行から企業に連絡がきていない、記入漏れということ(+/ー)、
2.誤記入(+/ー)、
3.未渡小切手・振出のを忘れた。(+)※既にーしているので、修正で+

銀行側
1.時間外預入(+)、
2.未取付小切手(振出した小切手)・換金されていない(ー)、
3.未取立小切手(受取った小切手)・銀行が回収していない(+)

銀行勘定調整表の作成方法について、
両者区分調整法、企業残高基準法、銀行残高基準法